会報25号 「気候正義」石炭産業からの転換を
「気候正義」、温室効果ガスを大量排出しない途上国や若い世代が、温暖化で大きな不利益を被る不公正を正す。
アフリカジンバブエの代表は、温暖化の影響で作物が育たず飢餓状況にある人々が多数出現している。
南太平洋に小国のツバルは、温暖化の海面上昇で「最初に沈む国」と言われています。首都のフナフティは既に4割が海面下にあり、セベバエニウ財務大臣は、「二酸化炭素排出量の少ない我が国が海に沈み、先進国が豊かな生活を享受するのは不正義だ」。
イギリスのトレビアンエネルギー気候変動大臣は、「200年前、石炭は産業革命の原動力となったが、今はこの燃料を完全排除する抜本行動が必要だ」。
日本弁護士連合会は宣言を出し、「今や気候危機は重大な人権問題。国民の生命等に対する切迫した危険を回避するために、速やかに、十分な対策を取らなけらばならない」
COP26環境団体声明、「地中にある化石燃料を掘り起こさないで」
私たちの町、釧路では、地底から石炭を掘り出し、火力発電で消費させています。、
大量の温暖化ガスが出ています。
現在、世界中を見渡して将来を見すえると、石炭産業は時代遅れの事業てあるという認識は避けがたいことと思われます。
自然溢れる釧路の町で、このような状況は残念でなりません。
早急に再生可能エネルギーなどの持続可能な産業への転換が必要です。
度重なる騒音の発生
環境省が推奨する自主アセスメントでは、発電所境界から1,000メートル以内は騒音が発生すると想定されています。
60デシベル、部屋を掃除する際、使用する掃除機からでる音量。かなりやかましい。
61デシベル、釧路石炭火力発電所が、7月1日から4日にかけて
発電所前の住宅地で測定した数値。
45デシベル、部屋のストーブ、温風ヒーターからでる音量。暖かい心地よい音。
45デシベルは、興津地区の北海道騒音規制値です。(北海道騒音規制第2種区域)
発電所から発出されている61デシベルの音は北海道の環境規制値を超えています。
過去の会報でお知らせしているとおり、多数の住民の方々が発電所から出される騒音に悩まされ続けています。
住民の方々は、発電所が建設される前は何ら近隣の音を気にすることはなかったということです。
昨年6月19日、発電所が試運転に入り、その4日後に早速、住民を驚愕させる大騒音を発生させました(1回目)。マスメディアも殺到し、一体何事が起きたのかと取材合戦が行われました。
8月22日、再度発電所が稼働。翌日、騒音を発生させ(2回目)、近くのお年寄りの福祉施設から市の環境部に苦情が入りました。この騒音について発電所長は、「タービンに向かう蒸気圧力を調整している」とのことでした。この時、考える会が騒音測定を行ったところ80デシベルを超える値が観測されていました。
8月25日発電所再度稼働、28日に騒音発生(3回目)、発電所に電話を入れるも応答なし。釧路市環境保全課が騒音測定、70デシベルとのこと。考える会の測定では80デシベルを超えていました。
その後の通常運転時は循環流動床の騒音が響き渡り、基準を超える60デシベルの騒音がしばしば観測されています。
9月15日〜19日発電機負荷遮断試験で騒音発生(4回目)。
11月2日早朝、騒音発生(5回目)。
2021年4月12日15時30分騒音発生(6回目)
2021年9月21日午前5時30分騒音発生、早朝のベランダ側の窓がガタガタと振動し、窓に水滴が付き、ベランダに水蒸気が降り注ぎました。(7回目)
2021年10月24日騒音81デシベル(住民測定)発生(8回目)
環境規制値を超えているにもかかわらず、謝罪の一言もなく、稼働を続けることは理解の範疇を越えています。事業者には環境、安全を最優先とするべき火力発電所を運転する資格に疑問を感ぜずにはありません。
私たち釧路市民、興津地区の発電所近隣の住民、子どもたちの平穏な生活環境を破壊することは許されません。
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